タイタンの金澤幸雄です。
近年、日本でも「エシカル」「エシカル消費」などという言葉をメディアなどでよく目にするようになってきました。
エシカル(ethical)とは「倫理的な」という意味であり、もっと言うと「人として正しい」ということです。エシカル消費とは、「消費者である自分にとってどれだけメリットがあるか」「自分が良ければそれでいい」といった目線で商品やサービスを選ぶのではなく、人や地域、社会、環境など「自分以外の何か」に配慮した商品やサービスを購入するという考え方です。「世界を変えるための17の目標」である「SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標」にも
「12、つくる責任 つかう責任
生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろう」
として掲げられています。
エシカル消費はこのほかにも、SDGsの「1、貧困をなくそう」、「2、飢餓をゼロに」「4、質の高い教育をみんなに」「6、安全な水とトイレを世界中に」「8、働きがいも経済成長も」「10、人や国の不平等をなくそう」「13、気候変動に具体的な対策を」「14、海の豊かさを守ろう」「15、陸の豊かさも守ろう」「16、平和と公正をすべての人に」など、多くの目標達成に関係しています。エシカル消費は、サステナブル(持続可能)な生活を送り、それを未来へと繋いでいく上でも欠かせない取り組みと言えるでしょう。
では、ワインにおけるエシカル消費とはどんなものがあるでしょうか。
最も取り入れやすく、また継続しやすい方法は、まずオーガニックワインを選ぶことだと思います。
農薬・化学肥料(化学物質)を使わないなど自然環境に配慮し、有機的な農法で育てたブドウを使用して作られたオーガニックワインを選ぶことは、ワインのエシカル消費における代表的な取り組みのひとつと言えます。
私自身、オーガニックワインはブドウ本来の豊かな味わいや、テロワール・気候の特徴などをダイレクトに味わえるためとても好きなのですが、何よりもそのワインを選び、購入し、口にすることで生産者を応援できることが最大の魅力だと感じています。
環境のみならず、地域の活性化や安定した雇用など、社会に良い影響がある商品やサービスを選ぶエシカル消費という取り組みが「一過性のトレンド」から「当たり前の行動」へと着々と進んでいるように、オーガニックワインの世界的消費量もまた順調に増加しています。
オーガニックワインは確実にワインの一ジャンルとしてその存在を確固たるものにしつつあります。
金澤幸雄